Article 細胞:神経活動応答性エンハンサーでの広範にみられる転写 2010年5月13日 Nature 465, 7295 doi: 10.1038/nature09033 我々は、全ゲノム塩基配列決定法により、マウス大脳皮質神経細胞における刺激応答性エンハンサー機能を調べた。その結果、普遍的な転写コアクチベーターCBPが神経活動依存的に結合している活動応答性エンハンサーを、およそ12,000個同定した。エンハンサー領域におけるCBP機能は、RNAポリメラーゼII(RNAPII)の動員である可能性があり、活動依存的なRNAPII結合が数千個のエンハンサーで観察された。エンハンサーに結合したRNAPIIにより、全く新たな種類のエンハンサーRNA(eRNA)が、ヒストンH3のリシン4モノメチル化によって規定されるエンハンサー領域内で両方向性に転写された。神経系エンハンサーにおけるeRNA発現レベルは隣接遺伝子からのmRNA合成レベルと正に相関するため、mRNA合成を促進中のエンハンサーにおいて、特異的にeRNA合成が起こることが示唆された。これらの知見は、広く存在しているエンハンサー活性化機構に、RNAPIIの結合とeRNA合成が関与していることを示している。 Full Text PDF 目次へ戻る