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ナノテクノロジー:指令型地形に誘導される分子ロボット

Nature 465, 7295 doi: 10.1038/nature09012

従来のロボットはその機能をコンピューティングに頼って、目標と環境の内部表現を記憶し、検知や応答に必要な部品の動作を調整する。ロボット工学を単一分子レベルに移行することは原理的には可能であるが、個々の分子が複雑な情報やプログラムを記憶する能力には限界があることを直視しなければならない。この問題を克服する方法の1つは、単純なロボットとその環境の相互作用から複雑な動作を得ることのできる系を使うことである。この方向の第一段階はDNAウォーカーの開発であり、これは非自律型のものから一次元トラック上で命令に従って簡単な運動ができるものまで開発されている。今回我々は、過去に開発されたランダムウォーカー、すなわち不活性「ボディー」となるストレプトアビジン分子と触媒的な「脚」となる3つのデオキシリボザイムからなる、いわゆる分子クモ(molecular spider)が、精密に規定された環境と相互作用すると、基本的なロボット動作を示すことを実証する。単一分子顕微鏡観察から、そのようなウォーカーが、二次元DNA折り紙地形上に配置された基質分子の経路を検知し変更を加えることで、方向性のある運動をすることが確認されている。適切な設計のDNA折り紙を用いると、この分子クモは、「発進する」、「進む」、「曲がる」、「止まる」、などの一連の動作を自律的に行う。制御機構をさらに増やして組み込めば、この方法によって分子レベルでのより複雑なロボット動作が得られると予測される。例えば、複数の分子ロボット間の相互作用による集団的動作や、チューリング普遍的なアルゴリズム動作を実施する手段としてDNA折り紙地形上の二次的な指示を読んで変換する、などが考えられる。

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