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医学:慢性骨髄性白血病でTGF-β–FOXOシグナル経路は白血病幹細胞を維持する

Nature 463, 7281 doi: 10.1038/nature08734

慢性骨髄性白血病(CML)は、恒常活性化型チロシンキナーゼであるBCR-ABL融合タンパク質の発現という遺伝的異常によって発症する。BCR-ABLは、Aktシグナル経路を活性化し、フォークヘッドO型転写因子(FOXO)を抑制して、CMLの増殖促進、もしくはアポトーシス阻害を起こすと広く考えられている。チロシンキナーゼ阻害剤イマチニブの開発はCMLの治療を著しく改善したが、イマチニブ投与後も白血病幹細胞(LIC)が残存し、これがCMLの再発を引き起こす。今回我々は、CML様骨髄増殖性疾患マウスモデルの同種移植実験を用い、Foxo3aがCML LICの維持に必須の役割を担うことを報告する。LICでは、Foxo3aが核局在し、Aktのリン酸化が減少している細胞が多く存在することがわかった。さらに、Foxo3a+/+およびFoxo3a−/−マウス由来のLICの連続移植実験により、Foxo3a欠損はLICの白血病発症能力を著しく抑制することが示された。また、LICにおいてTGF-βがAkt活性化を制御する重要な調節因子であること、そしてFoxo3aの局在を制御することを見いだした。TGF-β阻害剤とFoxo3a欠損およびイマチニブ投与を組み合わせることで、in vivoでCML細胞が効率よく排除された。さらに、ヒトのCML LICをTGF-β阻害剤で処理することによって、in vitroでのコロニー形成能が障害された。我々の結果は、LICの維持におけるTGF-β–FOXO経路の非常に重要な役割を証明し、in vivoでのCML LIC特異的な維持機構の理解を深める。

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