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気候:インド太平洋暖水域における2,000年間の温度と水文過程の再構築

Nature 460, 7259 doi: 10.1038/nature08233

北半球の表面温度の再構築により、20世紀後半は過去500年間のどの期間よりも温暖であり、おそらくは過去1,300年間においてもそうだったことが示唆されている。これらの温度の再構築は主に、温帯か高度の高い観測点における陸上の記録に基づいている。しかし、全球で平均した表面温度の変化は熱帯域全体の表面温度の変化に密接に従っており、熱帯域は海洋が75%を占めている。特に、熱帯のインド太平洋暖水域(IPWP)は、全球の大気循環に影響を及ぼし、遠く離れた北半球高緯度域からの強制に応答する巨大な蓄熱体である。本論文では、IPWPから連続的な海面水温(SST)の10年の分解能での再構築を示す。これは過去2,000年にわたるもので、計測器記録と部分的に重複しているため、代理指標データを計測器記録と直接比較し、20世紀の気候の変化傾向に照らした過去の変化の評価を可能にする。インドネシアのマカッサル海峡から得られた今回の記録は、近年示された北半球の温度の再構築結果と似た変化傾向を示している。しかし、再構築SSTは、紀元約1000〜1250年から中世の温暖期末期にわたって、現代の値の誤差範囲内にあった。紀元1550〜1850年ごろの小氷期のSSTは変化が大きく、現代の最も寒い期間の値よりも約0.5〜1 °Cが低かった。あわせて作製した、海面水の塩分と水文過程の指標である海水のδ18Oの再構築結果は、100〜1,000年の時間スケールでのIPWPの水文過程が東アジアのモンスーン系と緊密に結合しており、局地的なSSTの変化から主に影響を受けるのではなく、遠方から制御されていることを示している。

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