Article 細胞:重複を介したゲノム再編成を防ぐ特異的経路 2009年8月20日 Nature 460, 7258 doi: 10.1038/nature08217 今回我々は、出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)の第V染色体左腕のさまざまな領域が、大規模な染色体再編成(gross chromosomal rearrangement;GCR)の発生にどのようにかかわるかを調べた。4.2キロ塩基のHXT13-DSF1領域が、哺乳類の分節重複と同じように第IV、X、XIV染色体とそれぞれ異なった相同性をもち、相同組み換えによって生じる重複介在型GCRにかかわる「危険性が高い」ことがわかった。SGS1、TOP3、RMI1、SRS2、RAD6、SLX1、SLX4、SLX5、MSH2、MSH6、RAD10などを含む多数の遺伝子や経路、および、MRC1およびTOF1を必要とするDNA複製ストレスチェックポイントが、単一コピー配列の介在するGCRに比べて重複介在型GCRのほうを高度に特異的に抑制していた。この結果は、「危険性が高い」配列を含む領域で起こる染色体再編成の発生や抑制の仕組みが、単一コピー配列の領域で起こる再編成の場合の仕組みとは異なることを示している。これによって、多様な反復配列を多数含むゲノムをもつ真核細胞で、広範囲にわたるゲノム不安定化が防がれる理由が説明される。 Full Text PDF 目次へ戻る