Letter 植物:シロイヌナズナの発生中の内乳でみられるPolIV依存性siRNAの片親性発現 2009年7月9日 Nature 460, 7252 doi: 10.1038/nature08084 大多数の真核生物は、遺伝子サイレンシングの低分子RNA(sRNA)メディエーターを生産する。これはArgonauteタンパク質と結合し、塩基対合によってそれを標的RNAまで導く。一般にメッセンジャーRNAを標的とした破壊または翻訳停止を行うマイクロRNA(miRNA)は、最も研究が進んでいる種類のsRNAである。しかし、シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)の花では、それはsRNA総量の5%を占めるにすぎず、配列の複雑度への寄与は0.1%に満たない。残りのsRNAは、何千もの座から転写される10万種類以上の低分子干渉RNA(siRNA)の複雑な集合体を形成する。シロイヌナズナでは、大部分のsiRNAの生合成が、RNAポリメラーゼIV(PolIV)に依存している。これは、DNA依存性RNAポリメラーゼIIのホモログである。このPolIV依存性(p4-)siRNAの一部はストレス応答に関与し、また別の一部はDNAまたはクロマチンのエピジェネティックな修飾に関係しているが、多くに関しては生物学的役割が知られていない。今回我々は、p4-siRNAの蓄積の主要な段階が雌性配偶体で開始され、それが種子発生期間中継続することを明らかにする。発生中の内乳でのp4-siRNAの発現は、完全に母系染色体に由来する。今回の研究成果は、植物のゲノムインプリンティングとRNAサイレンシングとの関連を示す最初の証拠である。 Full Text PDF 目次へ戻る