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気候:地球温暖化を2 °Cに制限するための温室効果ガスの排出目標

Nature 458, 7242 doi: 10.1038/nature08017

100以上の国々が、気候変動によるリスク、影響、損害を減らす緩和政策の指針として、地球温暖化を産業化以前の水準と比較して2 °C以下に制限することを採用している。しかし、炭素循環や気候応答には不確定な部分があるため、定められた最大の温暖化に対応する温室効果ガス(GHG)の排出量についてはよくわかっていない。本論文では、発表されている気候システム特性の分布と観側による制約の組み合わせに基づいて、21世紀を通して温暖化を2 °C未満に制限しうる2000〜2050年の期間におけるGHGの排出収支を定量化するために、包括的な確率分析を行った。我々が今回選択した排出シナリオでは、2050年までの累積排出量と2050年における排出水準の双方が、産業化以前の気温と比較して21世紀の温暖化が2 °Cを超えない確率のロバストな指標であることを示す。気候システム特性の分布の代表的な推定値を使えば、2000〜2050年の間のCO2累積排出量を1,000 Gt CO2に制限すると、温暖化が2 °Cを超える確率は25%となり、1,440 Gt CO2に制限すると確率は50%となる。2000〜2006年の既知のCO2排出量は約234 Gt CO2なので、上記の目標を達成するには、経済的に採掘可能であることが立証されている石油、天然ガス、石炭の埋蔵量の半分未満しか2050年までに排出できない。最近のG8サミットの公式声明では、2050年までに世界全体のGHG排出を半減させると考えているが、1990年を排出基準年とし、発表されている気候感度の分布範囲を考えると、半減した場合には2 °Cを超える確率は12〜45%となると推定される。2020年における排出水準はそれほどロバストな指標とはならないが、今回検討したシナリオでは、2020年に世界全体のGHG排出量が2000年水準よりも25%以上高いままであれば、2 °Cを超える確率は53〜87%に上昇する。

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