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生態:トゲウオの進化的多様化は生態系機能に影響を及ぼす

Nature 458, 7242 doi: 10.1038/nature07974

進化的多様化が生じる生態学的原因を説明することは、生物学の主要問題の1つだが、進化的多様化が生態系に及ぼす影響については、意外なことにほとんど研究されていない。1つの生態系内の種の数やその形質は、生産速度やバイオマス隔離速度、死滅分解速度など、生態系レベルで働く多くの過程の重要な予測因子である。今回我々は、トゲウオ科魚類のイトヨ(Gasterosteus aculeatus)の過去10,000年にわたる適応放散が生態系レベルで及ぼす短期的影響を明らかにする。カナダのブリティッシュ・コロンビア州沿岸部に分布する複数の湖沼では、比較的最近、イトヨが並行的に多様化を遂げ、ジェネラリストである祖先種から、2種のスペシャリスト(底生種と沖帯域種)が生じた。我々は、メソコスム実験を行い、この多様化が生態系に強い影響を及ぼし、被食者群集構造、総一次生産量、そして系内の光透過のスペクトル特性を左右する溶存有機物質の性質に影響を与えることを実証する。しかしながら、生態系に対するこのような影響は、専門化が進むことや種の豊富さが増すことに応じて相対的強度を単純に増すわけではなく、イトヨによる生態系操作の複雑かつ間接的な結果を表している。生態学的要因が適応放散に影響を与えることはよく知られている。今回の結果から、短い時間スケールではあるが、適応放散が生態系に大きな影響を及ぼすことが明らかとなった。

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