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物理:半導体量子井戸における永久スピン螺旋の出現

Nature 458, 7238 doi: 10.1038/nature07871

ネーターの定理によると、自然に存在する対称性にはどれも、それに対応した保存則が存在する。例えば、空間並進に関する不変性は運動量保存則に対応する。別のよく知られた例では、電子スピンの回転に関する不変性、つまりSU(2)対称性からスピン偏極の保存が導かれる。固体中の電子では、この対称性は通常、スピン-軌道相互作用によって破られ、スピン角運動量が軌道角運動量へ流れることが可能になる。しかし、最近、SU(2)は二次元電子ガスでスピン‐軌道結合が存在する場合でも生じる、と予測されている。対応する保存量は、「永久スピン螺旋」と名付けられた螺旋スピン密度波の振幅と位相を含む。SU(2)は、原理的には2種類の支配的なスピン-軌道相互作用、すなわちラシュバ(強さはαで表す)相互作用と線形ドレッセルハウス(β1)相互作用の強さが等しいときに実現する。この対称性は、電子-電子相互作用を含むスピンに依存しないすべての形の散乱に対してロバストであると予測されているが、三次ドレッセルハウス項(β3)やスピン依存散乱によって破られる。これらの項が無視できるとき、スピン情報が伝搬できる距離はαβ1に近づくにつれ発散すると予測される。本論文では、GaAs量子井戸における永久スピン螺旋の出現を、αβ1を独立に調整して実験的に観察したことを報告する。過渡スピン格子分光法を使って、この対称点近くにおいてスピン寿命が2桁長くなるのを見いだした。試料パラメーターの広範囲にわたって理論との良好な定量的一致が得られたことから、重要なすべてのスピン-軌道項の絶対尺度が得られ、我々の試料ではSU(2)を破る主な項はβ3であると同定できた。本研究ではスピン緩和を調整して抑制できることを証明したが、これはスピントロニクスへの応用によく適している。

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