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化学:55原子クラスターから得た金ナノ粒子が触媒する酸素分子による選択的酸化

Nature 454, 7207 doi: 10.1038/nature07194

担持された金ナノ粒子は、通常とは異なる予想外ともいえる触媒特性を示すため、多くの関心を集めてきた。しかし、その触媒活性の起源はまだよくわかっていない。二酸化チタン(110)単結晶表面に担持された金粒子に関する実験的研究から、金属絶縁体転移に伴う著しいサイズ閾値効果が明らかになっており、直径が約3.5 nm未満の場合のみ金粒子は触媒活性を示す。しかし、その顕著な触媒挙動の一部は、金と二酸化チタン担持体の間の強い電子的相互作用にも起因している可能性がある。工業的に重要な選択的酸化反応の場合、反応を駆動するには添加剤が必要なこと、強い担持体相互作用の存在、また触媒として考えられる役割が完全に解明されていないことなどから、金ナノ粒子触媒の有効性を説明するのは難しい。今回我々は、55個の金原子からなるクラスターから得られ、不活性材料上に担持された非常に小さい金粒子(約1.4 nm)が、酸素分子によるスチレンの選択的酸化の効率のよいロバストな触媒となることを示す。触媒活性にははっきりとしたサイズ閾値があり、直径約2 nm以上の粒子は完全に不活性であることがわかった。今回の観察結果から、触媒活性は小さな金ナノ粒子に固有の電子構造変化に起因するもので、55原子金クラスターの使用が実際の応用に適したロバストな金触媒合成の実用的な手段となる可能性が示唆される。

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