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細胞:ヒト脂肪細胞の代謝回転の動態

Nature 453, 7196 doi: 10.1038/nature06902

肥満は、ほとんどの国で蔓延しており、心臓血管病や2型糖尿病などの代謝疾患のリスクを高めて公衆衛生上の問題となっている。肥満の増加により、近年では初めて、先進国で平均余命が短くなり始める可能性が出てきた。成人の脂肪量を決定する要因は完全に解明されていないが、既存の脂肪細胞での脂質の貯蔵増加が最も重要だと考えられている。今回我々は、脂肪細胞の数が成人の脂肪量の主要な決定因子であることを明らかにする。しかし、脂肪細胞数はやせた個体でも太った個体でも、成人期には一定であり、たとえ著しく体重が減少した後でも変化しない。このことは、脂肪細胞数は小児期から青年期にかけて決まることを示している。成人の安定な脂肪細胞集団での動態を解明するため、核実験由来の14CのゲノムDNAへの集積を分析ことにより、脂肪細胞の代謝回転を測定した。年齢、肥満度指数にかかわらず、あらゆる成人では毎年、脂肪細胞の約10%が新しい細胞に置き換わる。早発型肥満では、脂肪細胞の死亡率と生成率が共に変化しないことから、早発型肥満では成人期の脂肪細胞数が厳密に調節されていることが示唆される。脂肪細胞の代謝回転率が高いことから、これが肥満治療の新たな標的になることが確かめられた。

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