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宇宙:火星地表下の高解像度で得られた水氷分布

Nature 447, 7140 doi: 10.1038/nature05781

複数の理論的モデルが、水氷が火星の高緯度域の地表下の浅い層(< 1〜2 mの深さ)で安定であることを示している。これらのモデルは主に、マーズ・オデッセイ探査機に搭載されたガンマ線分光器が検出した水素の大規模な濃集の存在によって裏付けられている。モデルと計測結果は、緯度の低下に伴って水氷面が徐々に下がっていく点で一致している。より詳細なモデルでは、岩石や地面の傾斜、被覆面の熱慣性などの局地的な表面の不均質性のため、氷水は安定な深度がかなり変動することがあると予測している。しかし計測は、ガンマ線分光器の電波到達範囲数百キロメートルに限られており、より詳細な水氷の分布を観測により確認するのは困難であった。本論文では、マーズ・オデッセイ探査機に搭載された熱放射撮像システムを用いて火星表面温度の季節応答を観測することによって、そのような不均質性を1キロメートル以下のスケールで観測することが可能であることを示す。これらの観測結果では、水氷深度に地域的および局地的なかなりの変動がみられ、いくつかの事例は、大気交換モデルおよび水蒸気拡散モデルによって予測される地表下の分布を裏付けている。現在の気候条件のもとでの安定な深度を保つ水氷の存在は、軌道運動に駆動される気候サイクルに応答する、火星の活発な水循環の存在を示唆している。また、いくつかの地域では、理論的な安定性レベルからの明らかなずれが認められ、付加的要因が氷面深度に影響を及ぼすことを示している。高解像度での計測は、フェニックス探査機が着陸する可能性のある地点で、水氷面までの深度の変動が非常に大きいこと、また、変動のスケールはこの探査機でサンプリング可能な幅と思われることを示している。

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