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化学:112番元素の化学的性質

Nature 447, 7140 doi: 10.1038/nature05761

これまで化学的性質が調べられた最重元素には、シーボーギウム(106番元素)、ボーリウム(107番元素)、ハッシウム(108番元素)がある。各元素の最外殻電子に基づいて、したがって化学的性質によって元素を並べた周期表において、これらの3元素はすべてそれぞれが属する第6族、第7族、第8族に対応したふるまいをする。しかし、その化学的性質を調べた結果は意義あるものだ。それは、最重元素の電子構造への相対論的効果が、化学的性質に非常に強い影響を与えうるからである。化学的性質を調べるべき次の最重元素は、112番元素である。外殻s軌道が満たされたその閉殻電子構造は、第12族の範囲内で予想される化学的傾向からの大きなずれが特に生じやすいことを示唆している。実際、最初の実験では、112番元素はそれより軽い同族体である水銀のようにはふるまわないという結論が得られている。しかし、そのとき用いられた生成方法と同定方法から、結果の有効性に対して疑問が投げかけられている。今回我々は、寿命の短い287114(それ自体は48Caと242Puとの核融合反応で形成される)のアルファ崩壊による2個の283112原子の生成と、それら2個の金表面への吸着を含め、112番元素の化学的性質を調べたより信頼性の高い結果について報告する。我々は、283112の吸着特性を水銀および希ガスであるラドンのそれと直接比較することによって、112番元素は非常に揮発性が高く、ラドンと異なり金表面と金属に似た相互作用をすることを見いだした。このような吸着特性によって、112番元素が第12族元素の典型であることが立証され、また112番元素生成の成功によって、アクチニドと48Caの核融合反応を通して超重元素の安定性の島に近付く方法が明確に確立された。

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