Letter

生態:熱帯林では干ばつ感受性が種分布パターンを形成する

Nature 447, 7140 doi: 10.1038/nature05747

熱帯林の環境勾配に沿った高木種分布パターンに関しては詳細に報告されているが、こうしたパターンを生み出す機構はほとんど知られていない。提唱された機構を評価する取り組みは、環境変動の関連軸に対する種の反応に関して比較データが存在しないことに妨げられてきた。本研究では、区域規模でも局所規模でも、干ばつ感受性の差異が熱帯林の植物分布を作り上げることを明らかにする。今回の解析は、48種の高木および低木の干ばつ感受性に関する実験的野外評価、およびパナマ地峡全域の降水量勾配を網羅する定点122カ所からなるネットワーク内の局所規模と区域規模の高木分布に基づいて行った。その結果、土壌水分の利用可能量に関するニッチ分化が、熱帯高木の局所規模分布と区域規模分布の両方の直接的な決定要因となっていることが示唆された。このことから、全球規模の気候変動および森林の細分化による土壌水分の利用可能量の変化は、熱帯の種分布、群集の構成、および多様性を変化させるものと考えられる。

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