Article 細胞:植物光化学系I超複合体の分解能3.4Åでの構造 2007年5月3日 Nature 447, 7140 doi: 10.1038/nature05687 地球上のすべての高等生物は、植物、緑藻類、シアノバクテリアが行う酸素発生型光合成から直接または間接にエネルギーを受け取っている。光化学系I(PSI)は、反応中心と集光性複合体からなる超複合体である。PSIは自然界で最も低い(負で絶対値の大きい)酸化還元電位を作り出し、そのために、地球上の生体系におけるエンタルピー総量をほとんど決定している。今回我々は、植物PSIの分解能3.4Åでの構造を決定し、17個のタンパク質サブユニットを明らかにした。PsaNは超複合体の内腔側にあることが突き止められ、反応中心のほとんどのアミノ酸の位置が確認された。PSIの結晶構造から、反応中心の12個のタンパク質サブユニットのうち11個について、原子レベルに近い詳細な描像が得られた。このレベルで、168個のクロロフィル(このうち65個は遷移双極子モーメントQxとQyの配向も決定された)、2個のフィロキノン、3個のFe4S4クラスター、5個のカロテノイドの占める位置が記述された。今回の構造情報により、自然界で最も高効率のナノ光化学機械の解明が進むだろう。 Full Text PDF 目次へ戻る