Letter がか座β星周辺の円盤の極度に炭素に富んだガスによる安定化 2006年6月8日 Nature 441, 7094 doi: 10.1038/nature04832 近傍にある若い星、がか座β星(βPic)を取り巻く真横を向いた円盤は「残骸円盤」の典型であり、微惑星や太陽系の彗星に類似した天体、小惑星の衝突や蒸発によって生成されたダストやガスから構成されている。これらの円盤から、地球型惑星の形成や初期の進化に対する知見が得られる可能性がある。βPicに関するこれまでの研究では、円盤のガスはおおむね太陽に近い元素存在比をもつと結論づけているが、そのようなガスは星から速やかに吹き飛ばされると考えられているため、ケプラー回転している安定なガス円盤がみられるという観測事実には合わない点が問題となる。本論文では、βPicの円盤内に、1階および2階電離した炭素(CII、CIII)と中性の原子状酸素(OI)ガスを発見したことについて報告する。炭素は、測定されたその他のすべての元素に比べて、極度に過剰である。炭素の過剰はケプラー回転するガス円盤を保持すると考えられるので、これにより安定なガス円盤の問題が解決されそうに思える。炭素の過剰は、太陽系の類似天体に予想されるよりも炭素を多く含む物質からこのガスが作られていることを示している可能性がある。 Full Text PDF 目次へ戻る