Letter

高密度粉体流の構成則

Nature 441, 7094 doi: 10.1038/nature04801

地球物理学的な自然災害を予測する際、あるいは工業プロセスを設計する際、粉体流の連続体記述は非常に役に立つ。しかし、剪断下で物質がどのように動くかを規定する乾燥粉体流の構成方程式については、依然として議論が続いている。むずかしいのは、粉体が(サンドパイル中では)固体、(サイロから注がれたときには)液体、または(激しく撹拌されたときには)気体のようにふるまいうることである。両極端の状態については、高速衝突流の運動論および低速塑性流の土質力学を基に構成方程式が提案された。しかし、粉体が液体のように流れる中間的な高密度状態については、まだ統一見解を得るには至っておらず、このため過去10年間にわたって多くの研究が行われてきた。液体状の粉体の主な特徴は、降伏条件(これを下回ると流動不能となる臨界剪断応力)および流動時の複雑な剪断速度依存性である。この意味で、粉体はビンガム流体などの古典的な粘塑性流体と類似している。今回我々は、この類似性および最近の数値的・実験的研究にヒントを得た、高密度粉体流の新しい構成関係式を提案する。また、凹凸のある側壁間のパイル上を流れる粉体流に関する実験によって、我々の3次元(3D)モデルを検証する。この実験では複雑な3Dフローパターンが生じる。そしてフィッティングパラメーターを用いることなく、このモデルが流れ形状と速度プロファイルを定量的に予測できることを示す。今回の結果は、単純な粘塑性法で粉体流の特性を定量的にとらえうるという考えを裏づけるものであり、地球物理学的または工業的な応用におけるさらに複雑な流れをモデル化するための基本ツールとして役立つ可能性がある。

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