Letter 余震密度の距離減衰は動的応力が余震の引き金となることを示唆している 2006年6月8日 Nature 441, 7094 doi: 10.1038/nature04799 地震の大多数は余震であるが、余震の物理的性質はよくわかっていない。多くの研究では、静的応力変化が余震の引き金となっていると考えられているが、最近の研究では震動(動的応力)も同様な役割を果たす可能性があることを示している。本論文では、マグニチュード2〜6の本震からの距離の関数として余震の減少を測定し、余震の引き金となる過程を明らかにする。背景となる地震活動度が低く余震をうまく検出できる本震直後には、距離が0.2〜50 kmの範囲では余震の減少が単一の逆べき乗則によく当てはまることがわかった。このような傾向が一貫してみられることから、この距離範囲では余震の引き金として同じ機構が働いていると考えられる。より距離の遠いところで起きる余震では静的応力変化が無視できるので、このことは動的応力がこれらすべての余震の引き金となっていることを示唆している。観測された余震密度は、地震波の振幅に比例する余震の発生確率とほぼ一致すると推測される。静的応力変化と摩擦で固着した断層の進化とを結びつけたモデルには、データはあまり当てはまらない。 Full Text PDF 目次へ戻る