Letter 異型配偶-同型配偶連続体に沿った性選択の強度 2006年6月8日 Nature 441, 7094 doi: 10.1038/nature04683 巨大精子の進化に関する研究により、性選択理論の基盤にあるパラドックスが明らかになってきた。雄にかかる交尾後性選択(つまり精子競争と雌の隠れたえり好み)は、より大きな精子の生産に有利に働き、精子数を減少させうる。しかしながら、精子数減少は雄にかかる選択を弱め、雌にかかる選択を強くすると予測される。同型配偶に近づくにつれて(つまり、雄による配偶子あたりの投資量が雌のそれに近くなるにつれて)精子は減少し、卵は相対的に希少ではなくなる。そして、受精成功をめぐる雄間競争は弱くなると予測される。そのため、より長い精子を指向する性選択は、自らに制限をかけるはずである。今回我々は、種内進化実験法と種間比較法を用いて、ショウジョウバエ(Drosophila)で異型配偶-同型配偶連続体にそってこのパラドックスを検証した。その結果、精子サイズが大きくなるにつれて、性選択勾配の性差は減少することがわかり、巨大精子のパラドックスが確認された。しかし、この知見を「選択の機会」および「性選択の機会」と合わせて解釈すれば、このパラドックスに対する1つの解答が得られる。さらに我々は、選択強度値でみられるばらつきのほとんどが、精子の長さと精子生産への相対投資量で説明されることを示す。 Full Text PDF 目次へ戻る