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化学:錯形成平衡および沈殿平衡を利用した化学振動子の系統的設計

Nature 433, 7022 doi: 10.1038/nature03214

濃度振動は生体系にあまねく見られ、幅広い化学種が関与している。これに対し、初期のin vitro化学振動子はすべて、オキシハロゲン化合物を基礎とする偶然発見された2つの反応に由来していた。過去25年間に、遅いフィードバック反応によりフローリアクター中の2安定系が2つの定常状態の間を周期的に往復するという系統的設計アルゴリズムを用いることで、振動化学反応を起こす系は数十にまで増えた。しかし、これらの振動反応は依然としてハロゲン、硫黄、一部の遷移金属といった複数の安定酸化状態をもつ一握りの元素に限られている。今回我々は、「核」となる振動子を錯形成平衡または沈殿平衡に結びつけると、平衡に参加している化学種に濃度振動を誘起できることを示す。この方法を用いて、カルシウム、アルミニウム、フッ化物のイオンの周期パルスを発生する系を設計した。安定な酸化状態を1つしかもたない元素(例えば、Na+、F、Ca2+)に振動を起こせることは、生体系とカプリングさせたり、生体系を探ったりするのに役立つ反応や、周期挙動が起こる新規な機構の解明の助けとなる反応の実現につながるだろう。

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