Letter

地球:エチオピアにおけるマグマに助けられた地溝帯形成

Nature 433, 7022 doi: 10.1038/nature03161

大陸の地溝帯形成と海盆の進化はプレートテクトニクスの基本要素であるが、大陸が分裂する過程については議論が続いている。プレート運動の原動力は、厚い大陸リソスフェアを断裂させるために必要な力よりも一桁程度小さいと見積もられている。しかし、Buckはマントル上昇流とそれに付随するマグマの生成によるリソスフェアの加熱によって、より低い応力でリソスフェアの断裂が促進されると提案している。このような力学的モデルとマグマの助けを得た伸張モデルは、それぞれが異なった時間的・空間的な地殻構造と上部マントル構造を予測しているので、どちらが正しいか検証することができる。プレート変形の変化は上部マントル内で歪みによる結晶配向の強化と溶融物生成の増加をもたらし、それらは共に地震学的異方性の原因となる。北エチオピア地溝帯は、リソスフェアの地塊の中で遠地のプレートによる応力の影響が少ない状態で形成されたので、断裂モデルの検証をするために理想的な場所である。本論文では、S波スプリッティングの観測を用いて、この地溝帯の上部マントル内に地震学的異方性が存在するという証拠を示す。この観測結果は最新の地質学的データと共に、溶融物により引き起こされた異方性の成分が強く、地殻の伸張成分はあまりないことを示唆しており、初期には低温で厚い大陸リソスフェアが存在したこの地域ではマグマに助けられる地溝帯形成モデルが支持されることを示している。

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