Volume 427 Number 6970

Editorials

NASAの火星探査機スピリットの成功に有頂天にならず、英国のビーグル2号の失敗に落胆せず、これらをふまえて今後の計画を進めることが大切だ。

The red planetNULLs big picture p.87

doi: 10.1038/427087a

中国は昨年のSARS騒動の教訓をもっとうまく生かせるはずだ。

China and SARS: could do better p.87

doi: 10.1038/427087b

News

NASAの探査機が火星に着陸し、地表の写真を撮影。

Rover barks before Beagle as Mars success lifts NASANULLs spirits p.89

doi: 10.1038/427089a

広東省で今季初の一般人のSARS患者が確認され、中国政府が素早く対応。

Swift response greets return of SARS in China p.89

doi: 10.1038/427089b

米国が、危険性の指摘される栄養補助食品「エフェドラ」を禁止へ。

Safety concerns prompt US ban on dietary supplement p.90

doi: 10.1038/427090b

遺伝学分野でDNAチップなどの実験手法の標準化に向けた取り組みが。

Geneticists chip away at unruly data p.91

doi: 10.1038/427091a

News Features

ハンガリーの科学:ダニューブ川のほとりで

Dreaming on the Danube p.94

ブダペストは、欧州における科学の中心都市の1つという地位を取り戻すことができるだろうか。

doi: 10.1038/427094a

コンピューター画像処理:考古学の自動化

Automatic archaeology p.96

遺跡で発掘される多数の陶器の破片を鑑別、分析する新しい手法が開発されている。

doi: 10.1038/427096a

News & Views

生物化学:ガラス玉遊び 

A glass bead game p.105

脂質膜で覆われた微細なガラスビーズはタンパク質とリガンドの間の相互作用を感度よく観察する手段となる。溶液中でのビーズの空間的配置の変化が手がかりとなるのである。highlights 参照。

doi: 10.1038/427105a

幹細胞:卵子と精子を作る方法

How to make eggs and sperm p.106

胚性幹細胞は、培養状態でいろいろな種類の特殊化した細胞に分化させることができる。こういう幹細胞から、精子や卵子になる始原生殖細胞も作れるらしいことが明らかになった。letters, p.148 参照。

doi: 10.1038/427106a

生態学:未来の雲行きは怪しい

Clouded futures p.107

地球規模での温暖化は動植物種の分布や数度を変えつつある。生態学の基本法則を用いて、もし気温が上昇し続ければ多数の種が消滅することが予測されている。letters, p.145 参照。

doi: 10.1038/427107a

天文学:星泥棒を捕まえる

To catch a stellar thief p.109

1993年に発見された超新星は、性質の解明を拒み続けてきた。この死にゆく星は爆発以前にその水素の大半を失っていると考えられてきた。しかし今回、伴星が見つかったことで、水素ガスが一体どこに消え失せたのか、その行き場が推定された。highlights 参照。

doi: 10.1038/427109a

癌:保護者を保護する?

Guarding the guardian? p.110

「ゲノムの保護者」の役割をつとめるp53を活性化させる細胞ストレスは多様である。このような多様なシグナルが1種のタンパク質に集中する仕組みはどんなものなのだろうか。どうやら、この統合に重要なのは核小体のようだ。

doi: 10.1038/427110a

発生生物学:非対称性を確立する

Asymmetric fixation p.111

コンピューターを使ったシミュレーションと実験から、脊椎動物の胚で遺伝子発現の非対称性が固定される仕組みが明らかになってきた。この非対称性は、体内臓器の非対称的な発生を行うための初期段階といえる。highlights 参照。

doi: 10.1038/427111a

春に花が咲くには

p.112

冬を経験し、温かい気候が戻って来てはじめて花が咲くという植物は多い。シロイヌナズナを使った研究で、この態度決定が分子レベルでどうやって起こるのか、その仕組みを解明する手がかりが得られた。highlights 参照。

doi: 10.1038/fake183

植物成長:春に花が咲くには

The flowers that bloom in the spring p.112

冬を経験し、温かい気候が戻って来てはじめて花が咲くという植物は多い。シロイヌナズナを使った研究で、この態度決定が分子レベルでどうやって起こるのか、その仕組みを解明する手がかりが得られた。highlights 参照。

doi: 10.1038/427112a

Articles

地球:大気中酸素濃度の上昇の年代測定

Dating the rise of atmospheric oxygen p.117

doi: 10.1038/nature02260

発生:Notch の活性は脊椎動物の左右決定において細胞外カルシウムのセンサーとして働く

Notch activity acts as a sensor for extracellular calcium during vertebrate left-right determination p.121

doi: 10.1038/nature02190

Letters

宇宙:超新星1993Jの前駆星と連星系をなす大質量の伴星

The massive binary companion star to the progenitor of supernova 1993J p.129

doi: 10.1038/nature02161

宇宙:木星の成層圏の強いジェット

An intense stratospheric jet on Jupiter p.132

doi: 10.1038/nature02142

物理:フォトン放出を介した量子ドットにおける電子状態の混成

Hybridization of electronic states in quantum dots through photon emission p.135

doi: 10.1038/nature02109

材料:コロイド相転移による膜表面分子相互作用の検出

Detection of molecular interactions at membrane surfaces through colloid phase transitions p.139

doi: 10.1038/nature02209

地球:ガスハイドレート層の下方に存在する臨界まで加圧されたフリーガス貯留層

Critically pressured free-gas reservoirs below gas-hydrate provinces p.142

doi: 10.1038/nature02172

発生:胚性幹細胞からの胚の生殖細胞とオスの配偶子の誘導

Derivation of embryonic germ cells and male gametes from embryonic stem cells p.148

doi: 10.1038/nature02247

免疫:リンパ節での樹状細胞によるT細胞プライミングは異なる3つの段階を経て起こる

T-cell priming by dendritic cells in lymph nodes occurs in three distinct phases p.154

doi: 10.1038/nature02238

植物科学:シロイヌナズナの春化処理はPHDフィンガータンパク質VIN3によって仲介される

Vernalization in Arabidopsis thaliana is mediated by the PHD finger protein VIN3 p.159

doi: 10.1038/nature02195

植物科学:春化処理にはヒストンメチル化による<I>FLC</I>のエピジェネティックなサイレンシングが必要である

Vernalization requires epigenetic silencing of FLC by histone methylation p.164

doi: 10.1038/nature02269

細胞:Bcl10はNEMOのユビキチン化を介してNF-κB経路を活性化する

Bcl10 activates the NF-κB pathway through ubiquitination of NEMO p.167

doi: 10.1038/nature02273

生化学:テーリンによるヘリックスバンドル変換を介したビンキュリン活性化

Vinculin activation by talin through helical bundle conversion p.171

doi: 10.1038/nature02281

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