Letter 進化:エチオピアで出土した漸新世の哺乳類とアフリカ−アラビアとユーラシアの動物相の交流 2003年12月4日 Nature 426, 6966 doi: 10.1038/nature02102 アフリカ−アラビア域の哺乳類群集は漸新世/中新世境界に近いおよそ2400万年前に顕著な移行があった。当時この地域固有の近蹄類が北半球からの移住動物に取って代わられたことはよく実証されているが、この動物相移行の時期や進化上の動態は、3200万年前から2400万年前あたりの動物相がほとんど不明のため長い間謎となっていた。本論文では、エチオピアで出土した漸新世後期の化石群について報告する。この化石群により移行の年代は2700万年前以降に絞られ、それ以前の固有動物群の動態を知る新たな手がかりが得られた。この動物相は大型の草食性近蹄類からなり、移行より前にあった分類群のどれが漸新世後期まで存続したかだけでなく、その中のひとつ、長鼻類は大きく多様化したことも示している。ユーラシアからの移住動物がアフリカ−アラビアに入ったときに、固有種に勝者と敗者のパターンが現れた。すなわち、多様性の少ないアルシノイテリウム類などの分類群は絶滅し、中程度に種の豊富なハイラックス類などの分類群は多様性を減少させつつ中新世にも存続したが、長鼻類は適応放散をうまく成し遂げてアフリカ−アラビアから世界中に広がった。 Full Text PDF 目次へ戻る