Letter 材料:荷電高分子による潤滑 2003年9月11日 Nature 425, 6954 doi: 10.1038/nature01970 液体中の表面間の長距離力は、コロイドの安定性から生物潤滑にいたる効果を制御し、曲がりやすい高分子による立体因子、または、表面電荷効果によって変化させられる。特に、表面に中性高分子の「ブラシ」を生やすと、表面間の滑り摩擦が大幅に減少する。一方、水和イオンは、滑る荷電表面間で非常に効果的な潤滑剤として働く。今回我々は、水性媒体をこする表面に荷電高分子(高分子電解質)のブラシをつけると、他の高分子界面活性剤より優れた潤滑が得られることを示す。高分子電解質のブラシをつけたときの水中での実効摩擦係数は、低い滑り速度でも大気圧の数倍の圧力(生体系で典型的な値)まで約0.0006〜0.001より低い。これは、圧縮され、対イオンで膨潤したブラシが示す相互侵入への著しい抵抗性と、高分子の荷電した、こすり部分を取り巻く水和層の流動性によると考えられる。我々の発見は、人工的移植物の潤滑表面の設計に重要な生物潤滑効果にとって、また、生物系における摩擦過程の理解において重要な意味をもつ。 Full Text PDF 目次へ戻る