Letter 細胞:サーチュインの低分子活性化物質が出芽酵母Saccharomyces cerevisiaeの寿命を延長する 2003年9月11日 Nature 425, 6954 doi: 10.1038/nature01960 様々な生物において、カロリー制限は老化の速度を遅らせ、最長寿命を延長する。出芽酵母Saccharomyces cerevisiaeでは、カロリー制限によってSir2が活性化され、寿命が延長する。Sir2はNAD+依存性タンパク質脱アセチル化酵素で、進化的に保存されたサーチュインファミリーの一員である。このファミリーには、線虫Caenorhabditis elegansの酵素で寿命を調節するSIR-2.1や、p53腫瘍抑制因子の負の制御により細胞の生存を促進するヒト脱アセチル化酵素SIRT1などが含まれる。本研究では、サーチュインを活性化させる3種の低分子物質の発見を報告する。強力な活性化物質であるレスベラトロールは、赤ワインに含まれるポリフェノールであるが、アセチル化された基質とNAD+に対するミカエリス定数を小さくし、p53のSIRT1依存性脱アセチル化を促進することにより、細胞の生存を促進する。酵母においてレスベラトロールはSir2を刺激することでカロリー制限と同じように作用し、DNAの安定性を増大させ、寿命を70%延長させる。本論文はこの現象の進化上の起源について検討し、サーチュイン活性化物質を治療に用いるための新しい研究の流れを示唆する。 Full Text PDF 目次へ戻る