Letter 生化学:CUL-4ユビキチンリガーゼはDNA複製のライセンス化を抑制することによりゲノムの安定性を維持する 2003年6月19日 Nature 423, 6942 doi: 10.1038/nature01747 ゲノムの安定性を維持するために、DNA複製は1回の細胞周期につき1度だけ起こるように厳密に制御されている。真核生物においては、細胞周期G1期の複製起点に「ライセンス化タンパク質」が存在することで、複製前複合体の形成が可能になる。S期に、クロマチンからライセンス化タンパク質が除去されることにより、複製起点が1回の細胞周期につき1度だけしか発動しないことが保証されている。本論文では、線虫Caenorhabditis elegansにおいて、CUL-4ユビキチンリガーゼが一過性にDNA複製のライセンス化を制限することを示す。CUL-4を不活化すると、大量のDNA再複製がひき起こされ、最大100CのDNAを含む細胞がつくられる。C. elegansにおける複製ライセンス因子のオーソログCdt1はDNAの複製に必要である。C. elegansのCDT-1はG1期の核内に存在するが、細胞がS期に入ると消失する。CUL-4を欠く細胞では、S期においてもCDT-1濃度は減少せず、再複製をしている細胞内において一定の濃度を保っている。ゲノムからcdt-1を1コピー取り除くと、cul-4の再複製表現型が抑制される。我々は、CUL-4が、CDT-1の分解を促進することにより、DNA複製の異常な再開の少なくとも一部の防止にあたっていると考える。 Full Text PDF 目次へ戻る