Article 細胞:Hes1はレチノイン酸が誘導するNT2細胞のニューロンへの分化の際にミクロRNA-23の標的となる 2003年6月19日 Nature 423, 6942 doi: 10.1038/nature01730 ミクロRNA(miRNA)は、動植物において系統発生的に広く見られる長さ18-25ヌクレオチドの小型のRNAである。これらの小型RNAは、標的となるメッセンジャーRNAと結合することによって遺伝子の発現を転写の段階で制御する作用をもち、線虫Caenorhabditis elegansや植物の発生の際に役割を果たしている。哺乳類では200種類を超えるmiRNAが見つかっているが、標的となるmRNAは明らかになっていない。今回我々は、ヘリックス―ループ―ヘリックス・モチーフをもつ基本的な転写抑制因子であるHes1の発現が、miRNA-23(miR-23)によって制御されていることをNT2細胞で明らかにした。miR-23はHes1 mRNAのコード領域の一部、終止コドンのすぐ上流の配列とほぼ相補的である。小型の干渉RNAによってmiR-23量を減少させるとHes1が蓄積し、レチノイン酸が誘導するNT2細胞のニューロンへの分化が阻害された。今回の結果は、miR-23が転写後段階でHes1の発現を制御し、レチノイン酸が誘導するNT2細胞のニューロンへの分化に関与することを示している。 Full Text PDF 目次へ戻る