Letter 地球:クラトン的マントルの水和溶融により生成した始生代の極度に枯渇したコマチアイト 2003年6月19日 Nature 423, 6942 doi: 10.1038/nature01701 コマチアイトは18パーセントを超える割合でMgOを含む超苦鉄質火山岩で、主に始生代(25億年以上前)に噴出したものである。そのような組成は地球の歴史でもっと最近になって生じたもの(例えばゴルゴナ島の白亜紀のコマチアイト)でも見られるが、より新しい例では対応する始生代のものと比べるとMgO含有量が低い傾向がある。コマチアイトは不適合元素(incompatible elements)の含有量が低いという特徴も持っており、これは部分溶融の程度が高い(30〜50パーセント)状態で生成したこととよく一致する。コマチアイトの生成に関する現在のモデルには、ダイアピル的に上昇する高温マントルのプリューム内深部で岩石が融解したというもの、あるいは、比較的浅部のマントル岩内で水と共に流動するために極端に高くはない高温度で融解したというものがある。本論文では、カープバール・クラトン南部のコモンデール緑色岩帯で得られた一連の超苦鉄質溶岩流が、これまで見つかったことのない種類のコマチアイトであることを報告する。このコマチアイトは、火成カンラン石としては異常に高い苦土カンラン石(フォルステライト)含有量を示し、TiO2/Al2O3比が低く、シリカ含有量が高く、希土類元素が極度に枯渇しており、さらにRe/Os比が低いという特徴を持つ。我々はこのコマチアイトは、以前のクラトン的火山活動で残ったザクロ石に富んだ残留物が沈み込むスラブからの水和により融解し生成したというモデルを提案する。 Full Text PDF 目次へ戻る