Letter

気候:最終氷期中の海水準変動

Nature 423, 6942 doi: 10.1038/nature01690

最終氷期は、千年スケールの著しい気候変動によって特徴づけられるが、この気候変動に関連する海水準(氷の体積と同義)の変化の程度は不明瞭のままである。海水準の高い時期は、年代決定された化石の珊瑚礁の段丘から再現できる。これらのデータは、千年スケール以下の短い時間分解能での深海の酸素同位体比をもとにした海水準推定値を収集したことで補完される。しかしながら、酸素同位体比をもとにした記録では、±30m、あるいは、深海の水温で±1℃程度の不確定さが残る。本論文では、紅海の堆積物コアの酸素同位体比を解析することで、紅海における水の滞留時間の歴史を再現した。さらに、紅海と全球海洋との水交換の水理モデルを用い、過去47万年にわたる海閾(シル)の深さとその結果として求められる全球海水準を導出した。我々の再現結果は、±12m以内の精度で正確であり、7万年前から2万5千年前までに関しては百年スケールの時間分解能である。我々は、最大は2 cm yr-1の割合で35mにいたる海水準の変化が、気候の急激な変化と同時に起こったことを見出した。

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