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物性:交換バイアスによる超常磁性限界の克服

Nature 423, 6942 doi: 10.1038/nature01687

磁性ナノ粒子は、超高密度記録や医学への応用が期待され、この数年間関心が高まっている。ほとんどの応用では、ナノ粒子の磁気秩序の時間的な安定性が鍵となる。しかしながら、粒子が小さくなると、磁気モーメントを一定の方向に揃えるための粒子あたりの磁気的異方性エネルギーが熱エネルギーと同程度になってくる。こうなると、熱ゆらぎによって磁気モーメントのランダムな反転が起こるようになり、ナノ粒子は安定した磁気秩序を失い超常磁性になる。このように微細化を突き進めると、異方性エネルギーの減少に起因する超常磁性の壁が立ちはだかってくる。これが記録媒体におけるいわゆる「超常磁性限界」である。今回我々は、強磁性組織と反強磁性組織の界面に誘起される磁気的交換相互作用が、磁化を安定させる新たな異方性を提供することを示す。我々はこの原理を、直径約4nmの強磁性コバルトナノ粒子を常磁性基板や反強磁性基板へ埋め込んだ試料を用いて実証した。前者の系ではコバルト核は10Kで磁気秩序を失うのに対し、後者の系では約290Kまで強磁性を保つ。こういった挙動の鍵は、強磁性ナノ粒子と反強磁性基板間の相互作用にある。

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