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生化学:RecBCD酵素は逆の方向性を持つ高速モーターと低速モーターを備えたDNAヘリカーゼである

Nature 423, 6942 doi: 10.1038/nature01674

ヘリカーゼは二重鎖核酸に沿って移動して、その二重鎖を巻戻す分子モーターである。RecBCD酵素はヘリカーゼとヌクレアーゼの複合体で、大腸菌での相同的組換えとDNA修復の主要経路に必須である。この酵素では3つのサブユニットのうちの2つ、RecBとRecDの両方にヘリカーゼ・モチーフが1組ずつある。この迅速に反応する、高度の連続移動性を示す酵素は、普通とは異なる様式でDNAを巻戻す。5'末端側の鎖が長い一本鎖の尾となるのに対し、3'末端の鎖は伸長していく一本鎖ループと短い一本鎖の尾を形成していく。本研究では、複合体中の個々の分子の電子顕微鏡観察により、RecDは5'末端鎖に作用する高速のヘリカーゼであり、RecBは3'末端鎖に作用する低速のヘリカーゼで、3'末端側では一本鎖のループが形成されていくことを示す。RecBまたはRecDのヘリカーゼ・ドメインを変異導入により不活性化するか、RecDサブユニットを除去すると、巻戻し速度の変化、あるいは生成される構造種の変化のどちらか、または両方が起きた。この双方向に働くヘリカーゼという機構から、ループ型組換え中間体生成の仕組みが説明される。また、この機構は、他のヘリカーゼやキネシンのように2つのモーターを使って高度の連続移動性を示す移動型分子マシンにとっての一般的なモデルとなる可能性がある。

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