Letter 生化学:RecBCD酵素は双方向性のDNAヘリカーゼである 2003年6月19日 Nature 423, 6942 doi: 10.1038/nature01673 大腸菌のRecBCDはへテロ三量体ヘリカーゼ/ヌクレアーゼであり、相同的組換えによる修復のためにDNAの二本鎖開裂を伴う複雑な反応を触媒する。RecBサブユニットは3'→5'DNAヘリカーゼ活性を有することが明らかになり、RecBCDホロ酵素におけるDNAの転座と巻戻しは、RecBによって駆動されていると、かなりの間考えられてきた。本研究では、精製したRecDタンパク質もまたDNAヘリカーゼであるが、5'→3'の方向性を持つことを示す。また、RecB、RecDサブユニットのどちらかが変異導入によって不活性化されても酵素に連続移動的なDNA巻戻し活性が残ることから、RecB、RecDヘリカーゼは両方とも、完全なRecBCD複合体中において活性を持つことがわかった。これらの知見から、2つのDNAヘリカーゼは相補的であり、逆平行なDNA二本鎖のそれぞれの鎖上を、逆の方向性に従って、つまり全体としては同方向に移動する、というRecBCDの双方向性移動モデルが考えられる。この双方向性モーター機構により、RecBCDの様々な生化学的性質、特にその例外的に速い反応速度と連続移動性が説明でき、またRecBCD機能について反応機構に関する考察が可能となる。 Full Text PDF 目次へ戻る