Letter 化学:クマリン修飾メソポーラスシリカからの光制御された可逆的ゲスト分子放出 2003年1月23日 Nature 421, 6921 doi: 10.1038/nature01362 10年以上前にMCM-41が発見されてから、多くの研究によってヘキサゴナル・メソポーラスシリカの潜在的実用性が検討されてきた。触媒や光学活性材料から重合科学、分離技術、ドラッグ・デリバリーに至るまで幅広い応用が見込まれているが、最近のハイブリッド・メソポーラス有機シリカ合成の成功によって、応用の可能性がさらに広がると期待される。この種の材料の空孔は直径2〜4nmの比較的狭い細孔径分布を示すため、メソポーラスシリカが選択的に有機化合物を取り込み、後半の段階でそれらを連続的に放出できる。MCM-41の空孔を光機能性誘導体で官能基化することにより、材料の吸収特性に影響を及ぼすことが可能である。しかし、放出過程を十分制御することは依然として困難である。今回我々は、細孔出口に結合したクマリン誘導体の可逆的な光制御分子間二量化によって、MCM-41における有機分子の取り込み、貯蔵および放出の制御が可能となることを示している。官能基化が効を奏するためには、クマリン誘導体が細孔内壁ではなく細孔出口に優先的に結合するよう、未焼成MCM-41が、細孔形成を誘引したテンプレート分子で満たされた状態を維持する必要がある。この特徴に加えて、個々の細孔が隔離された1次元的性質を持つことにより、材料内部へのゲスト分子進入が効率良くしかも可逆的に光制御できることを見出した。 Full Text PDF 目次へ戻る