Letter 生理:鳥類の飛翔における力の曲線を比較 2003年1月23日 Nature 421, 6921 doi: 10.1038/nature01284 鳥類の機械的出力と前進速度との関係性は論争が続いている問題であり、移動様式の生理学や生態学の比較研究にかかわってくる。空力学理論を飛翔する鳥に当てはめた場合、機械的力は前進速度の関数として、U字型の曲線を描いて変動すると予測される。この理論の唯一の実験がカササギ(Pica pica)を用いたもので、それにより、機械的力の描く曲線は中程度の速度範囲で相対的に平坦となることが示唆されている。我々は今回、翼と体の動きに関するデータを使って開発された準定常的な空力学モデルに、in vivoで測定した胸筋の力および長さの変化の値を組み込むことで、オカメインコ(Nymphicus hollandicus)とジュズカケバト(Streptopelia risoria)において機械的力が描く曲線を提示する。カササギについて報告された曲線とは対照的に、オカメインコの力の曲線は深い凹状になるが、ジュズカケバトの曲線は両者の中間形となり、筋量特異的な機械的出力は大部分の速度で大きい。また我々は、飛んでいる鳥の羽ばたきの頻度と機械的出力が必ずしも同時に最小値をとらないことも見いだした。したがって、力の曲線の座標上の位置や形状には、鳥類種の形態、翼の運動、そして飛翔様式全般といった複数の側面が大きく影響しうる。 Full Text PDF 目次へ戻る