Letter 材料:ナノ粒子の自己集合による交換カップルしたナノ複合体磁石 2002年11月28日 Nature 420, 6914 doi: 10.1038/nature01208 交換スプリング磁石(exchange-spring magnets)は、磁気的交換カップリングにより相互作用する磁気的に硬い相と軟らかい相からなるナノ複合体である。そのような系は、従来の単一相材料に比べて大きなエネルギー積(永久磁場と磁化の組み合わせ)をもつため、永久磁石の先進的応用の際に有望である。交換スプリング磁石を作るために、融液スピン、機械的摩砕、スパッタリングなどの従来技術が検討されてきた。しかし、効率的な交換カップリングを実現するためには硬い相と軟らかい相の両方をナノメートルスケールで制御する必要があり、それが作成上の大きな難点となっている。今回、ナノ粒子の自己集合を利用して交換カップルしたナノ複合材料を作成したので報告する。この手法では、FePtとFe3O4の粒子がナノメートルスケールの構成部材として2成分集合体に組み込まれる。その後のアニーリングにより、集合体はFePt‐Fe3Ptナノ複合体に変化する。ここでFePtは磁気的に硬い相であり、Fe3Ptは軟らかい相である。最適な交換カップリング、従って最適なエネルギー積は、個々の構成部材のサイズと組成を独立に調節することで達成される。我々は、エネルギー積が20.1 MG Oeの交換カップルした等方性FePt‐Fe3Ptナノ複合体を作成した。これは交換カップルしていない等方性FePtの理論限界である13 MG Oeを50%以上、上回る。 Full Text PDF 目次へ戻る