Article 神経:有害刺激を感知するニューロンが引き起こす線虫Caenorhabditis elegansの社会的摂食 2002年10月31日 Nature 419, 6910 doi: 10.1038/nature01169 自然界の線虫Caenorhabditis elegansの隔離集団は、細菌を集団もしくは単独で摂食する。本論文では、集団でなされる社会的摂食が、有害もしくはストレスの多い状態を感知する侵害受容ニューロンによって引き起こされることを示す。侵害受容ニューロンであるASHやADLを切除すると、社会的摂食をしていた線虫が単独摂食に切り替わる。社会的摂食はおそらく、ASHやADLニューロンによる有害化学物質の感知によっている。それには、TRPに近縁な情報伝達チャネルをコードする遺伝子ocr-2やosm-9、そして、感覚化学受容体を繊毛に局在化させるのに必要なodr-4やodr-8が欠かせない。ocr-2やodr-4の変異体に見られる単独的摂食は、osm-3の変異によって元に戻ることから、他の感覚ニューロンが社会的摂食を抑制している可能性がある。osm-3は、繊毛のある感覚ニューロン26個の発生に必要な遺伝子である。我々のデータから、対照的な感覚入力によって社会的摂食を調節するモデルが考えられる。侵害受容ニューロンに有害刺激入力があると社会的摂食を促進するが、osm-3を発現するニューロンからの拮抗的な入力は集団形成を抑制するのである。 Full Text PDF 目次へ戻る