Letter

材料:ナノ構造金属における高引張延性

Nature 419, 6910 doi: 10.1038/nature01133

粒径100nm未満のナノ結晶性金属の強度は、粗粒金属より高く、合金をも超える。このため、多くの用途があると考えられている。例えば、純粋なナノ結晶Cuは、400MPa、すなわち粗粒Cuの6倍を超える降伏強度を持つ。しかし、ナノ結晶材料は室温で低い引張延性を示すことが多く、このため実用性に限りがある。破断までの伸びは一般的に数%未満であり、均一変形時の伸びはさらに小さい。今回、我々は、粒径についてバイモーダル分布を示し、ナノ結晶粒と超微細(<300nm)粒のマトリックス内にマイクロメートルサイズの粒子が埋め込まれた構造が得られるCuの加工熱処理について報告する。ホール‐ペッチ式の外挿から予想されるように、マトリックス粒によって高い強度が付与される。一方、得られた不均一マイクロ構造は、引張変形を安定化させる歪硬化機構を誘発するため、高い引張延性、すなわち65%の破断までの伸びおよび30%の一様伸びが得られる。我々は、これらの結果が、成形材料への応用およびマイクロ・エレクトロ・メカニカル・システムやバイオメディカル・システムなどの高性能構造材料への応用を目指した高靭性ナノ構造金属の開発において意義を持つことを期待している。

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