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生態:夜行性のスズメガにみられる暗所色覚

Nature 419, 6910 doi: 10.1038/nature01065

夜間、ヒトは色がわからない。これはすべての動物で同じだと思われてきた。しかし、色覚が視覚対象を識別するのに有用なことは、昼間と夜間とで変わらない。今回、行動実験を通じて、夜行性のスズメガDeilephila elpenorが、淡い星明かり程度の(0.0001 cd m-2)色刺激でも識別できる色覚を用いていることを示す。スズメガは照明光の色が変わっても識別が可能で、真の色覚系の特性である色恒常性を備えている。同じ条件下でヒトは全く色識別ができない。計算によれば、3種類の光受容器を持つことで目の絶対光感度は下がってしまう。このことは夜行性のガにとって、色覚が生態的に重要な意義をもつことを示している。また、1個の個眼の光受容器が吸収するフォトンは非常に少数で、確度のある色識別には不足である。ということは、色覚を実現するために何らかの空間的または時間的加算がなされていなければならない。これらを総合して、色覚は夜間の光強度下でも生物学的に必要な場合には生じることがあるとわかった。

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