Article 発生:マウスの生殖細胞運命を決める分子プログラム 2002年7月18日 Nature 418, 6895 doi: 10.1038/nature00927 マウスにおける生殖細胞運命は胚外外胚葉によって近位胚盤葉上層細胞に誘導されるのであり、予め形成された生殖細胞質の継承を介して獲得されるのではない。生殖細胞がどのようにして指定されるのかを厳密に調べるために、我々は個々の運命決定直後の生殖細胞と、起源を同じくするその周囲の体細胞との間で遺伝子スクリーニングを行った。本論文で我々は、インターフェロン誘導性の膜貫通型タンパク質fragilisの存在が生殖細胞形成能の獲得を告げていることを示し、fragilisが同型細胞接着を介して生殖細胞と周囲の体細胞とを区別していることを提唱する。また我々は単一細胞の遺伝子発現プロファイルを用いて、fragilisの発現のもっとも高い細胞のみが、以降にstellaを発現し、stellaは細胞系譜の限定された生殖細胞においてのみ検出されることを示す。stellaを発現した分化開始時の生殖細胞はホメオボックス遺伝子の発現抑制を示し、これはそれらの細胞の体細胞運命からの回避と多分化能の保持を説明しうる。 Full Text PDF 目次へ戻る