Letter 物理:結晶における弾性限界と初期塑性を支配する原子論的機構 2002年7月18日 Nature 418, 6895 doi: 10.1038/nature00865 ナノメートルスケールの接触実験やシミュレーションにより、結晶における初期塑性(永久変形の始まり)を探れる可能性が出てきた。そのような研究により、広範な分野と応用において欠陥生成のきっかけを支配する機構の理解が必要であることも示されている。今回、原子論的モデルと有限要素モデルを組み合わせ、それに有限ひずみのもとでの構造安定性の理論的概念、および実験解析を総合して、初期塑性を記述するための基礎的な枠組みを提示する。我々は、欠陥の生じるきっかけとその後の成長までの過程における2つの重要な特徴を定量化した。弾性安定性に基づく位置検出基準は、均一に生じた欠陥の位置と性質を決定する。我々は、この安定性基準の有効性を原子論的レベルでも連続体レベルでも確認した。次に、実験で観測された一連の変位バーストの詳細な解釈を提案する。これにより、応力レベルが、欠陥が均一に生成されるために必要な理想的強度よりもかなり低いとき局所的に働く2次欠陥源の役割が説明される。これらの発見により、ナノ圧痕測定の際の不連続な弾性―塑性応答の自己無撞着な説明がなされ、塑性の開始と初期段階を定量化し予測しようとする多くの領域をまたぐ基礎研究の方向が与えられた。 Full Text PDF 目次へ戻る