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遺伝:マラリア原虫Plasmodium falciparumの遺伝的多様性とクロロキン選択的な急速な蔓延

Nature 418, 6895 doi: 10.1038/nature00813

抗マラリア薬の普及がヒトマラリア原虫の進化に与える影響は強く出ることがある。近年の薬剤耐性をもつ遺伝子型の急速な蔓延は、最近論じられている歴史的な集団個体数のびん首効果に似た形で、マラリア原虫の遺伝的多様性を狭めた可能性がある。クロロキン耐性(CQR)のマラリア原虫が初めて報告されたのは45年ほど前で、東南アジアと南アメリカの2か所からだったが、CQR創始者変異の数とクロロキンが世界各地の原虫ゲノムにおよぼす影響については、評価が難しかった。今回、遺伝子地図からきわめて多型の多いマイクロサテライト標識を342か所選んで調べ、原虫ゲノムが領域によってかなりの遺伝的多様性を示すことを明らかにし、またCQRの中心となる遺伝子pfcrt周辺に広範囲にわたる連鎖不平衡が見られること、CQRの創始者変異は少なくとも4回あることを明らかにした。pfcrt周辺領域に見られる連鎖不平衡とその崩壊速度は、約20〜80有性世代にわたってだけ方向性をもった強力な選択的蔓延が起こったこと、特に、耐性pfcrtのある1種類のハプロタイプがアジア、アフリカ地域の大半にきわめて高い割合で広まっていることと矛盾しない。連鎖不平衡の存在は、薬剤選択を受けるマラリア原虫遺伝子のゲノム内での位置を明らかにする基盤となるだろう。

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