Letter 細胞:ブドウの「緑の革命」変異と矮性や花成誘導との関連 2002年4月25日 Nature 416, 6883 doi: 10.1038/416847a 栄養成長から生殖成長への切り換えは、植物の生活環にとって非常に重要な現象である。植物の花成誘導経路は環境からの信号と内因性の信号の両方に応答するが、このような経路の遺伝学的性質はシロイヌナズナの変異体の研究によって多くが解明されている。ジベレリン(GA)類は植物の成長のさまざまな面で重要な働きをする成長制御因子で、シロイヌナズナでは花の形成を促進する。今回、GAがブドウの場合には花の形成を阻害するとの遺伝的証拠を得たので報告する。シャンパン用の栽培変種ピノ・ムニエ(Pinot Meunier)のL1細胞層から得られた矮性変異体は、茎の全長にわたって、本来巻きひげが生じるべき位置に花序が形成される。この表現型にかかわる変異遺伝子は、コムギの「緑の革命」遺伝子Reduced height-1やシロイヌナズナのGA insensitive(GAI)遺伝子と相同である。変異体では巻きひげが花序に変化することから、ブドウの巻きひげは、GAによる阻害で花形成が完全に行われなかったために生じた変形花序であることがわかった。 Full Text PDF 目次へ戻る