Letter 発生:女性生殖系列でのゲノム広域にわたるインプリンティングの異常 2002年4月4日 Nature 416, 6880 doi: 10.1038/416539a インプリンティングされた遺伝子は、それらを乗せた染色体が母系由来か父系由来かによって異なった発現がなされる。正しいインプリンティングは生殖系列特異的な修飾により確立され、この過程に異常が生ずると様々なヒト遺伝病を引き起こす。これまで知られているインプリンティング制御の異常はシス作用性であり、対立遺伝子特異的な後生的修飾の確立や維持がゲノムの近接した一領域において壊される。それとは対照的に、ここで我々は広域に及ぶ遺伝性インプリンティング異常を報告する。この劣性の母性効果変異では、複数の近接していない遺伝子座のインプリンティングが異常になり、通常は母系メチル化インプリンティングされる母系由来の遺伝子が父系の後生的インプリンティングパターンをもつようになる。その結果として受胎産物では異常な胚外組織が増殖し、胚の発生が全くないか、ほとんどない雄核発生全胞状奇胎と同様の表現型を示す。この変異は、母性インプリンティングに関与するトランス作用性の卵母細胞因子の同定を可能にする遺伝学的手段となる。 Full Text PDF 目次へ戻る