Letter 海洋:グリーンランド海における深層鉛直循環の一形態としての長命の渦 2002年4月4日 Nature 416, 6880 doi: 10.1038/416525a 海洋における最も密度の高い海水を造りだす一過程である深層対流が生ずる場所が世界の海洋にはいくつかあるが、グリーンランド海はその中の一つである。しかしながら、海面で冷却され等密度面と交差して混合する結果発生し、その後地衡流として調整される深層対流渦の役割は、対流を駆動させ成長させるものとしては、十分には考慮に入れられてこなかった。本稿では、2kmの深層まで達する長命(ほぼ1年)で引き締まった(中心部の直径ほぼ5km)渦についてのトレーサーと浮標による観測および海洋観測の結果を示す。これらの渦はグリーンランド海中央環流の周縁付近で冬に形成され、数日の周期で時計回りに回転する。観測された渦の中心部は、高温高塩の変質した大西洋水が低温低塩の北極水と混合してできた水から構成されている。これらの中規模以下の常に存在する渦は、グリーランド海中央部の500mより深層への大西洋水および北極水の輸送に大きく寄与していると推測される。 Full Text PDF 目次へ戻る