Nature

Cover Story: スワヒリ人の祖先:中世のDNAによって明らかになったアフリカ東部沿岸におけるアフリカ人とアジア人の交わり

Nature 615, 7954 (2023年3月30日)

アフリカ東部のスワヒリ海岸に住んでいた中世の人々は、サハラ以南で初めてイスラム教徒となった。今回D ReichとC Kusimbaたちは、中世および近代(1250〜1800年)のスワヒリ海岸沿いの石造りの6都市に埋葬されていた人々など、計80人から得られたDNAの塩基配列を解読した。分析によって、1000年以前に東アフリカ沿岸部に沿って、アフリカ人女性とアジア人男性の間で混血が始まり、最初期のアジア人移住者の大半がペルシア系であったことを明らかにしている。こうした知見は、スワヒリ海岸の人々によって語り継がれてきた最古の物語である「キルワ年代記」とも一致する。最初期のアジア人移住者の祖先系統は、約10分の1がインド起源であった。表紙は、1896年に撮影されたザンジバルのスワヒリ人女性の写真を基に作成したものである。衣服の織物パターンは、DNA、中世の通商を示すダウ船、文化的影響を示すイスラムのシンボルなど、今回の論文の主題を反映するように描き直されている。

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Nature が150周年を迎えたのを機に、その価値観と、Nature を改善する方法について考えることにした私たちは、読者の意見をどうしても聞きたくて、アンケート調査を実施しました。

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日本の科学の未来
― 持続可能な開発目標の達成に向けたビジョン ―

1869年創刊のNature は今年150周年を迎える。これを記念するシンポジウムが東京大学安田講堂で開催され、日本の科学のトップランナーである大隅良典氏、柳沢正史氏や、Nature 編集長のMagdalena Skipperらが集った。日本の科学の未来を各氏はどう見ているか。自らの研究や体験をもとに語り、意見が交換された。

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柳沢 正史氏

「私」とNature  混沌状態をすっきりさせるような研究が好き

長田 重一氏

長田重一大阪大学免疫学フロンティア研究センター教授は、アポトーシス(プログラム細胞死)の分子メカニズムの解明など、すばらしい業績を残してきた。いくつもの論文が引用ランキングに並ぶ。その始まりは、1980年に成功したインターフェロンα遺伝子のクローニングだった。

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柳沢 正史氏

筑波大学大学院時代に見つけた血管収縮物質が世界の研究者の注目を集め、米国テキサス大学にスカウトされて1991年に渡米。後を追って留学してきた後輩の櫻井武(現・筑波大学 国際統合睡眠医学科研究機構;IIIS)とともにオレキシンを発見する。この脳内の神経伝達物質が睡眠と覚醒に関係していることから、本格的に睡眠学の研究を開始。現在IIISを主宰して、「ねむけとは何か」の解明を目指している。

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