Nature

Cover Story: おびただしい光の分岐:初めて観測された光の分岐流

Nature 583, 7814 (2020年7月2日)

分岐流は、波が複雑な環境を通り、強度が増した複数のチャネルを形成すると生じ、その後、これらのチャネルは波が伝播するにつれて枝分かれし続ける。この現象は、電子で初めて観察され、音波や海洋波の集束機構であると示唆されている。今回、テクニオン・イスラエル工科大学とセントラルフロリダ大学(米国)の共同研究によって、光の分岐流を実験的に初めて観測したことが報告されている。この分岐流は薄いせっけん膜の内部を伝播し、せっけん膜の厚さのばらつきによって光が集束して複数の分岐フィラメントが形成されることが観測された(表紙)。光学分野で分岐流の形成が実証されたことで、この現象を調べて理解するための新たな機会が得られる。

今週の目次とハイライト

The Nature Top Ten

バックナンバー

Nature 創刊150周年記念特集

Nature ダイジェスト

Nature は次に何をすべきか

2020年4月号

Nature が150周年を迎えたのを機に、その価値観と、Nature を改善する方法について考えることにした私たちは、読者の意見をどうしても聞きたくて、アンケート調査を実施しました。

イベントレポート

日本の科学の未来
― 持続可能な開発目標の達成に向けたビジョン ―

1869年創刊のNature は今年150周年を迎える。これを記念するシンポジウムが東京大学安田講堂で開催され、日本の科学のトップランナーである大隅良典氏、柳沢正史氏や、Nature 編集長のMagdalena Skipperらが集った。日本の科学の未来を各氏はどう見ているか。自らの研究や体験をもとに語り、意見が交換された。

Nature 創刊150周年記念特集

Nature 著者インタビュー

柳沢 正史氏

「私」とNature
 混沌状態をすっきりさせるような研究が好き

長田 重一氏

長田重一大阪大学免疫学フロンティア研究センター教授は、アポトーシス(プログラム細胞死)の分子メカニズムの解明など、すばらしい業績を残してきた。いくつもの論文が引用ランキングに並ぶ。その始まりは、1980年に成功したインターフェロンα遺伝子のクローニングだった。

柳沢 正史氏

「私」とNature
 “ねむけ”の謎を解明したい

柳沢 正史氏

筑波大学大学院時代に見つけた血管収縮物質が世界の研究者の注目を集め、米国テキサス大学にスカウトされて1991年に渡米。後を追って留学してきた後輩の櫻井武(現・筑波大学 国際統合睡眠医学科研究機構;IIIS)とともにオレキシンを発見する。この脳内の神経伝達物質が睡眠と覚醒に関係していることから、本格的に睡眠学の研究を開始。現在IIISを主宰して、「ねむけとは何か」の解明を目指している。

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