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光ファイバーにおける逆四波混合と自己パラメトリック増幅

Nature Photonics 9, 9 doi: 10.1038/nphoton.2015.150

光ファイバーにおける非線形過程で重要なものに、屈折率の強度依存性に起因する四波混合がある。慣例として、外部/ポンプ波を必要とする非線形効果(相互位相変調や、四波混合などのパラメトリック過程)と伝搬光場の自己作用に起因する非線形効果(自己位相変調や変調不安定性)は区別される。今回我々は、正常分散ファイバーにおいて光学スペクトルが狭帯域化するため、独特なスペクトル分布で非常に安定な伝搬が実現するという新しい非線形自己作用効果、すなわち自己パラメトリック増幅について報告する。スペクトルの狭帯域化は、逆四波混合に起因しており、スペクトルテールからのエネルギー移動によるスペクトル中央部の効果的なパラメトリック増幅に似ている。自己パラメトリック増幅と、観測されたランダムな時間波形を持つ安定な非線形スペクトル伝搬は、光通信や、非線形共振器内ダイナミクスを示す高出力ファイバーレーザーに応用できる。

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