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モノリシック・シリコン・フォトダイオードによる波長2マイクロメートルにおける高速検出

Nature Photonics 9, 6 doi: 10.1038/nphoton.2015.81

光ネットワークで伝送されるデータ量が急激に増加し続けていることから、「容量危機」を未然に防ぐために、より高度なフォトニクス技術が必要であることが広く認識されている。有望な解決策は、波長2 μm付近の新しいスペクトル領域を開拓し、中空コアフォトニックバンドギャップファイバーの長波長伝送・増幅能や、最近利用できるようになったツリウムドープファイバー増幅器を活用することである。これまで、このスペクトル領域用の光検出器デバイスの大半は、III-V族材料か、シリコンフォトニクスとの集積化の利点が求められる場合にはGeSn合金に頼っていたが、限られた有用性しか実証されていない。今回我々は、この波長領域で20 Gbit s–1で動作するシリコン・フォトダイオードについて報告する。この検出器は、標準的なシリコン加工に適合性があり、シリコン・オン・インシュレーター(SOI)導波路と直接集積化される。従って、通信に応用するためのシリコンを用いた中赤外集積光学デバイスにおいて将来有用になると示唆される。

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