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マルチモード光ファイバーにおける制御可能な時間的・空間的非線形効果

Nature Photonics 9, 5 doi: 10.1038/nphoton.2015.61

マルチモード光ファイバーは、次世代通信システムや高エネルギー・ファイバーレーザー構築用として興味深い。しかし、マルチモード光ファイバーにおける非線形パルス伝搬を調べた研究は比較的少ない。今回我々は、グレーデッドインデックス型マルチモード光ファイバーの異常分散領域における非線形性の高い超短パルスの伝搬について検討した。低いモード分散と、光ファイバーの多くの空間モード間の強い非線形結合によって、興味深い挙動が生じる。我々は、通常よりずっと小さいパワーで、自己集束やマルチフィラメント化といったバルク媒質中の非線形光学現象によく似た時間的・空間的効果を観測した。また、空間的初期条件を調節することによって、1,550~2,200 nmで波長可変なメガワット超短パルスをオンデマンドで生成し、1オクターブにわたる分散波、高強度可視光コム、マルチオクターブにわたるスーパーコンティニウムを発生させた。今回の結果は、マルチモード光ファイバーによって新しい時間的・空間的ダイナミクスや現象を観測する類のない機会が得られることを示している。また、マルチモード光ファイバーによって、多くの用途に役立つ可能性のある新しいタイプの波長可変広帯域ファイバー光源の実現も可能になる。

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