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チップ上の連続変数エンタングルメント

Nature Photonics 9, 5 doi: 10.1038/nphoton.2015.42

量子情報を連続変数(電磁場の直交位相振幅)にエンコードすることは、量子情報科学技術のための強力な方法である。連続変数エンタングルメント(アインシュタイン–ポドルスキー–ローゼン状態すなわちEPR状態の光ビーム)は、量子情報プロトコルの主要なリソースであり、連続変数キュービット系と単一光子離散変数キュービット系のハイブリッド化を可能にする。しかし、連続変数系は、現在、自由空間光ネットワークにおける実装に制約を受け、ハイブリッド化のほかに、さらなる複雑さ、低損失、高精度アラインメント、安定性が求められることから、代替的アプローチが必要である。今回我々は、連続変数量子技術の主要機能の集積フォトニクス実装、すなわちフォトニックチップにおいてEPRビームの生成と評価を行ったことを報告する。スクイージング操作と非ガウス操作を組み合わせると、今回の成果によって、光を用いた普遍的な量子情報処理への道が開かれるだろう。

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