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固体コアZBLANフォトニック結晶ファイバーに生成された深紫外から中間赤外のスーパーコンティニューム

Nature Photonics 9, 2 doi: 10.1038/nphoton.2014.320

シリカ系フォトニック結晶ファイバーは、滑らかで平坦なスペクトルパワー密度のスーパーコンティニュームの発生に大成功を収めている。しかし、溶融石英ガラスには、中間赤外域(>2,500nm)における強い材料吸収であることとともに、紫外線が関予する光損傷(ソラリゼーション)によって、紫外域(<380nm)における性能と寿命が制限されるという難点がある。従って、シリカフォトニック結晶ファイバーにおけるスーパーコンティニュームの生成はこうした限界の間でのみ可能になる。カルコゲニド、フッ化物、重金属酸化物を含む多数の代替ガラスを使って、中間赤外域の性能は拡張されているが、紫外域の性能は拡張されていない。今回我々は、空気充填率が高く固体コアが小さい、ナノスケールの特徴とほぼ完全な構造を持つZBLANフォトニック結晶ファイバーの製造に積層延伸手法を使って成功したことを報告する。さらに、これを使用して200 nm~2,500 nmのスペクトル領域で3オクターブ以上に及ぶ超広帯域の長期間安定なスーパーコンティニュームを生成したことも報告する。

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